デジタル万引き

いわゆるデジタル万引きと呼ばれている問題は、立ち読みというシステムが、人間の能力限界、またはテクノロジー限界を前提をしたシステムであるところに起因している。
例えば将来、人間が脳内にストリーミング録画機能を埋め込んだり、人類が瞬間記憶の達人ばかりになったりしたら、一発で崩壊するシステムである。もともと立ち読みというシステムは、限られた前提条件下でしか上手く機能しないものなのだ。現在は携帯カメラの出現によりこのテクノロジー前提が崩れたわけだ。
さて、この前提が崩れたときに選択を行うのは本屋側であり、売上減を嫌い立ち読み不可にするか、集客減を嫌い立ち読み可にするかの二択になる。
デジタル万引きは、著作権の侵害に繋がる行為として問題視している人がいるらしいが、この場合、著作権を侵害しているのは、はたして客か本屋か。

ところで携帯カメラで画像を撮るのがデジタル万引きならば、立ち読みはアナログ万引きだろうか?アナログカメラで撮影したらやっぱりアナログ万引き?普通の万引きはさしずめフィジカル万引きといったところだろうか。