未来ブログ

今日は久しぶりに友人に会ってきた。

彼とは今でもSNS(2020年頃に流行っていたインターネットサービスだ)で、年に何回か連絡を取り合っている仲だ。なんでも老舗のレストランに招待してくれるらしい。

 

朝、押入れの奥から外出用の洋服を取り出して身だしなみを整える。JRの地上線の電車に乗り、旧都方面へ向かう。駅に停車する度の慣性や、電車の揺れもなんだか懐かしい。 

銀座駅で降りたら、階段を使って地上へ上がり外へと出る。荒れたアスファルトを歩いていくと、待ち合わせ先の店はなんとも趣深い立派なガラス窓とコンクリート製のビルだった。

 

店の前に着くと人間の姿があった。友人と久しぶりの再会。ああ、こんな顔だったかもしれない。彼も特別な日だと思っていたのか、上から下まで洋服を着ていた。

 古めかしい地上エレベーターに乗り8階へ。お店に入ると「いらっしゃいませ」と人間の声が迎えてくれた。

 

友人が選んでくれたお店はなんと人間のシェフが調理してくれるレストランだった。この店では天然牛肉のステーキを食べられるとのこと。シェフ自らガラスボトルのワインを手動式のオープナーで開けてくれた。

 若い頃に身に着けたことは身体が覚えているもので、今でも問題なく、ナイフやフォークは使うことができた。口頭での思い出話を楽しみながら、しばし食事を楽しんだ。

 

店を出るときに彼が料金の支払いに取り出したのはなんと日本銀行券の1万円札。
粋なオーナーの趣味で今でも現金会計をしているという。 

 

ああ、今日はなんだかとても懐かしく、若い頃のことを思い出す一日だった。