MMOにおけるPCキャラ

MMOゲームにおいて、プレイヤー自身が、自分のプレイヤーキャラ(以下「PC」)をどのような存在と考えているか。これは主に3つのタイプがある。

1.「PC ≒ 操作キャラ」タイプ

プレイヤー自身とPCは全く別の存在で、PCはあくまでもゲーム世界を歩き回る為の道具(または駒)のようなものとして捉え、PCに人格を付与したりはしない。チャットを行うときはプレイヤー自身の発言として喋る場合が多い。

2.「PC ≒ 自分」タイプ

ゲーム世界に対して主観的に没入するタイプ。PCはプレイヤー自身の分身である。ゲーム世界の雰囲気に浸りたいという欲求から、リアル世界の話題を混ぜられることを嫌う場合もある。チャットはPCのセリフとして行われる。プレイヤー自身の性格をPCに投影するか、PCの性格にプレイヤー側が同調を試みるかで性格付けが変わる。後者の場合はよりロールプレイの要素が強くなる。

3.「PC ≒ 自分の子供 or ペット」タイプ

PCに愛着を持ち、人格を付与しつつもプレイヤー自身とは切り離した存在として扱うタイプ。ペットや愛娘(愛息子)の世話をして可愛がるのと近い感覚がある。チャットは、そのPCの人格をロールプレイすることに徹する場合もあれば、「親」としてのプレイヤー自身の人格を出す場合もある。


そして、これらのスタンスの相違に関しては、良く「宗教戦争」が発生する。自分と別なスタンスを認めない(理解できない)人は、別のスタンスの人が居るだけで嫌悪を感じることがある。また、他人に自分のスタンスを押し付ける(理解するよう強要する)人もいる。それも抗争の元凶となる。

TRPGや、MOなどの「仲間内」での遊びは、参加メンバー全員の共通理解が得られるので、この手の軋轢は生まれにくいが、MMOにおいてはどこまで行こうとも全員の共通理解は望めない。この問題を果たしてどう解決するか。

1)違うスタンスを許容する。または理解する。
温和かつ柔軟性に溢れた良い解決法である。

2)違うスタンスの人とは距離を取り、干渉しない。
消極的ではあるが、エネルギーを消耗しない上手い解決法である。

3)違うスタンスの人を撲滅し、自分の考えを布教する。
まさしく「宗教戦争」。多大なエネルギーを浪費し、おそらく問題は解決されない。