「連続記録」の危険性

連続記録というものは危険な一面を持っています。努力を続けていることで結果的にそれが連続記録となるのは問題ありません。しかし、その記録自身に価値が生まれ、価値の逆転現象が起こってしまうと非常に危険です。「頑張った結果、連続記録が達成できた」というのが、「連続記録を達成するために、頑張る」になってしまいます。それには無理が伴うことが多々ありますし、周囲からの記録への期待が強迫観念として襲ってくることもあります。
例えばスポーツ選手。連続出場記録を絶やさないがために怪我を押して1打席だけバッターボックスに立って三振して帰ってくる。例えば皆勤賞。3年生の最後に風邪を引いてしまったが無理して学校に出たせいで病気が悪化する。さらに周囲に風邪をうつしてしまう。あとは、情報ソースを忘れましたが、実際の事件では次のようなこともありました。交通事故の無事故連続日数記録を保持している市が、その記録を保持したいが為に、中学生が起こした事故を市長が隠蔽しようとしたというような話です。
ここまで来ると、もはや記録というものは害でしかありません。皆さんもくれぐれも「記録」に目を奪われることで、本質を見失わないように……。