カーリングの面白さを知るためには

トリノ五輪で一気に注目を集めたカーリング。「氷上のチェス」とはお決まりの文句ですが、イマイチどこが面白いのか分からない、という人も多いと思います。かく言う私もついこの間までは「真ん中に近く投げるといいんでしょ?」くらいにしか知りませんでした。^^;
今では私もカーリングの真の面白さに気付いたのですが、何故この面白さは今まで広まらなかったのでしょうか?
これはおそらく、基本のルールを知るだけでは「面白さのキモ」が全然見えてこないからだと思います。殆どの解説サイトではカーリングの基本ルールは紹介していますが、一歩踏み込んだ戦略を解説しているサイトが少ないのですね。これでは魅力が広まらないのも已む無しでしょう。(TVのニュース番組も、サッカーや野球などと違い、どういうプレーが勝負を決めたかなどは放送されないので、面白さが伝わらないのですね)

そこで、基本ルールを知った上で、どういう点に注目すればカーリングが面白くなるのかを簡単に列挙してみます。
1)最後の一投を投げる後攻が圧倒的有利。
2)あえて相手に1点を取らせ、次の回での後攻を取る選択もある。
3)後攻は1点取る事は容易なので、2点以上取る事を狙う。
4)普通に一投ずつ投げ入れていると、お互いに押し出し合戦になり、大量点は生まれようがない。
5)大量得点を狙うには、意図的に局面を複雑にしていく必要がある。(もちろんそれはそのままリスクになる)
6)そこで「フリーガードゾーンルール」が生きてくる。これが無いことには複雑な局面が生まれない。

(※FLASHで遊べるカーリングゲームがWeb上にいくつかあったのですが、フリーガードゾーンルールが省かれているため、これでは全く面白くないのですね)

そして、ストーンの配置の戦術として、
7)フリーズショットが成功すれば、相手は一投で弾き出すことが出来ない。
8)ガードストーンの裏に回りこんで置かれたストーンは、直接は弾き出しにくい。
9)並行な位置に、左右に離れて置かれたストーンは、一度の投球で両方は弾き出されない。

この辺りが私がカーリングで面白みを感じる要素ですね。

TVニュースでは試合の「中身」を放送しているほど時間が取れないため、ここはWeb上で将棋で言う「棋譜」にあたるものが配布されれば、もっとカーリングの面白みに触れる機会も広がるのに、と思います。(誰かつくってくれないかな……)

↓最後に、カーリングの戦術についてFLASHで解説しているサイト
http://www.triumph-tokyo.jp/rulerule/1001.htm
Web上で一番分かりやすく、そして奥深く解説しているサイトだと思います。(ちょっとクリックする箇所が分かりづらいですが)