ラストエリクサーウィンドオーケストラの演奏会に行ってきた。


 関西のゲーム音楽吹奏楽団「ラストエリクサーウィンドオーケストラ」(頭文字を取ってLEWO(れお)とも呼ぶそうです)の演奏会を聴きに行ってきました。*1
私は関東在住なので小旅行も兼ねての遠征。
 噂には聞いていましたが、大変レベルの高い演奏会でした。

2010/10/31(日)大阪府茨木市市民会館ユーアイホールULTIMATE HITS ラストエリクサーウィンドオーケストラ外伝」
http://www.2083.jp/concert/20101031lewo.html


 今回は、過去にやった演奏曲を「現在のメンバーで完全版を目指して再演する」という趣向だったそうです。なので「外伝」というタイトルが振られているとか。(他にもアンサンブルステージなども今回の新しい試みだそうです)


 演奏の技術面は、今までに私が聞いてきたゲーム音楽楽団の中でもかなり高かったです。個々のスキルも高いですし、音のミスの少なさ、アーティキュレーションの統一。パート間の音量バランスもしっかりとしていて、楽器の人数が多いのに非常にクリアなサウンドでした。


 そして、各メドレー曲の編曲が上手くて面白かったのが凄く楽しかったです。特に2曲目の「スーパーマリオメドレー」は良かったですね。曲と曲の移り変わりの部分に趣向が凝らしてあって、ぶつ切りにならずに次々と曲想が入れ替わっていくのは素晴らしかった!


 「クロノ・トリガーメドレー」は、序盤の『ガルディア王国千年祭』で観客の人にも「ハッ!」を言ってもらうという趣向も。メドレーとしての完成度も高かったです。


 休憩時間中は、ピクトチャットすれ違い通信などで楽しみましょうのコーナー。団員の人も何人かがステージ上でDSをやっています(笑)


 実はこの演奏会当日は偶然にも私の誕生日だったのですが、誕生日にピクトチャットを起動すると特別なメッセージが出て、それが他の人にも分かるという機能があるんですね(当日初めて知りました)。それで会場の人や、偶然同じチャンネルに入ってきた知人の方にお祝いのコメントを頂いてしまいました。非常に嬉しかったです。ありがとうございます。


 さて、第2部はアンサンブルステージ。


 色々な楽団が少人数でのアンサンブルを演目に入れていることがあるのですが、どうしても余興という位置づけになってしまうせいか、メインの曲に比べると練習不足で出来がパッとしないということがまま見受けられます。ですが、このステージでは団内アンサンブルコンテストの上位5チームが出演だったそうで、非常に質の高い、メインディッシュとしても遜色のないアンサンブルが楽しめました。


 木管五重奏、低音(Euph. Tuba)アンサンブル、女性メンバーOnlyチーム、ピアノ&サックスリサイタル、ジャズバンド編成、とバリエーションがあって飽きませんでした。


 そして、第3部のメインは、全4楽章からなる「吹奏楽組曲 FINAL FANTASY VI」。
この曲と第1部のクロノメドレーが再演だったそうなのですが、まさに「完全版」と呼ぶに相応しい非常に密度の高い大曲でした。抽象的な言葉になってしまって申し訳無いのですが、楽団の高い演奏技術とゲーム音楽への想いが結実したような気がします。


 アンコールでは、組曲に入らなかったFF6の曲から『アリア』。そして『ロックのテーマ > エドガー、マッシュのテーマ > セッツァーのテーマ』で締められました。


 いやー、関西遠征になるということで最初は躊躇していたのですが、これは思いきって聴きに行って大満足の演奏会でした。交通費が惜しくないくらいの質の高いコンサートでしたね(まあ、観光旅行は兼ねていたわけですが)。とても素敵な音楽をありがとうございました。


 そして、次回の演奏会はすでにメインが決まっていて「ドラクエ5」になるとのこと。これは何としてでも都合をつけて来年も聴きに行きたいと思います。

  • 演奏以外も…

 演奏以外の面でも、来客のもてなし方に工夫がされていてとても好感度が高かったです。
 演奏会のパンフは某ゲーム雑誌を思わせるパロディで、中身も充実。
 アンケートを書いてくれた人にはノベルティとして楽団オリジナルのクリアファイル(しかもデザインがいい!)をプレゼントしていて、これはアンケート回収率アップに繋がりそうですね。
 演奏会後の退出の時間(兼アンケート記入時間)には、来年のメインであるDQ5のBGMを会場に流していて、次回への期待を持たせつつ、アンケート記入中も飽きないといった趣向でした。
 こういった工夫は良いですね。

*1:ちなみに「ウィンドオーケストラ」=「吹奏楽」です