収納理論(概論2)

それぞれの要素の考察。今日は「1.検索効率」について。

  • 検索効率の良い順

1.見ないでも手に取れる。
2.見るだけ、眺めるだけで探せる。
3.片手で探ったりめくったりすれば探せる。
4.両手で探ったり動かしたりすれば探せる。


1は、作業机の上の筆記用具など。
2は、例えば本が本棚に並べられた状態。但し、背表紙が読めることが条件。本棚の前で視線を走らせるだけで探せるので非常に高速。
3は、背表紙のない本や書類が、本棚に入っている状態。物理的アクセスを伴うので遅いが、表表紙を確認するために片手でペラペラと捲る程度なら、視覚の判断力と同じくらいのスピードは出るかもしれない。
4は、非常に遅い。例えば押入れの中に詰め込んだモノとか、本棚の中に手前と奥の2重編成にして置いた本など。これはとにかく遅い。

この「検索効率」は、主に「収納効率」とトレードオフの関係になる。押入れの奥の隅までギュウギュウに詰め込めば「収納効率」はあがるが、それをやると検索することが困難になる。

ここで一つの概念として「アクセス頻度」がある。そのモノがどのくらい日常的に必要になるかどうか。数年に1回しか必要にならないようなものは「収納効率」を優先して押入れに詰め込んでおけばいいし、日常的に使うアイテムはすぐ探せる場所に置いておくべきだ。

  • 「アクセス頻度」をどう予測?

但し、そのアクセス頻度を事前(モノを収納する前)に予測するのは難しい。往々にしてそれを見誤る。しばらく使わないと思った本を押入れに詰めたら翌日に必要になったとか、使うだろうと思って手元に置いた資料が何ヶ月も積みあがったままだとか。
(これを解決してくれるのが『「超」整理法』で言うところの「押し出し式ファイリング」である。確かにスマートな方法である)
が、私はそもそも、この予測失敗をあまり気にしない方が良いと思う。未来の予測が外れるのは当然だ。失敗したら少々の苦労を伴ってやり直すだけの話である。こういうことに無駄に神経質になるのは、あまりスマートではないだろう。
「アクセス頻度」の予測精度を上げる技法はまた後日。

今日はここまで。