最近のラノベ

ゼロの使い魔』(小説)に激ハマりしました。一気に9巻まで読破。前々から気にはなっていたのですが、アニメ化効果で書店が強烈プッシュし始めるようになり、ブーム先行の匂いを感じてなんとなく敬遠していました。
特に一般書の平積みは、私の経験上、かなりの高確率でツマラナイ本だらけです。「二次情報=本屋が言うところの人気」をアテにして本を買うとロクなことがありません。
……ですが、『ゼロの使い魔』に関しては人に勧められて買ってみたところ大正解でした。たまにはブームに乗せられるのも悪くないですね。プッシュしてくれた友人ありがとう(笑)


(※以下、割と長文の考察。ネタバレ含むかもしれないので、問題ない方だけどうぞ)









この本の魅力は世間的には「ツンデレ」の一言で片付けられていますが、巷にあふれかえっている表面的な性格+口調だけで作られた「ハリボテツンデレ」とは一味違うと思います。
どこが違うかと言われると説明が難しいのですが……、ツンとデレの境界上における繊細な心理描写が丁寧だったり、その性格やプライドを形成するバックボーンがしっかり描かれていたり、とにかくそういうのが丁寧に描かれているのが良いのです。


と、3巻くらいまではかなり最高の出来だったのですが、その後ちょっと少年マンガ誌の恋愛モノに良く見られるような平行線展開になってきたのが残念です。
「お互いの勝手な思考+説明不足によるすれ違い」→「ライバルキャラ登場」→「誤解+喧嘩」→「事件を乗り越える」→「(表面的な)仲直り」→(以下ループ)
こういう展開はすぐにマンネリ感が溢れてきます。しかもこのループの中で人間関係が一向に発展しません。これが今後も続くようであれば、普通の良作レベルに評価が落ちてしまうかもしれません。(3巻くらいまではルイズとサイトの人間関係の変化がしっかり出ていて良かったと思うのですが)


その点『マリみて』は、毎回、事件やトラブルが起きてそれを乗り越えるというループの構図は同じなのですが、それを超えるたびに新しい人間関係に進展していくところがレベルが高いです。あれだけ連載を重ねながら人間関係のマンネリ感を感じさせないのは凄いと思うんですよね。


ともあれ、普通に面白いことには間違いないので今後も楽しみに追いかけますが。あとは、最近似たポジションで語られる『シャナ』の方も追いかけてみようか迷い中……。こっちもエラく巻数多いんですよね……。