青森の「まごころ農場」さんの対応が素晴らしかった件

 さて、11月末に行った青森旅行の日記の後日談なのですが。


 帰りのお土産を、青森駅前の「A-Factory」というお店(物産展スペース+カフェ等)で物色。かねてからジンジャー好きな私は「アップルジンジャーシロップ」なるものを発見。冷えた身体が温まりそうだし、喉にも良さそうなので購入しました。さて、帰宅後にさっそくこの「アップルジンジャーシロップ」を飲んでみたときのこと。瓶のフィルムをピリピリと開けて、ジンジャー成分が沈殿しているのでよく振ってから開栓。


 と、ここで、この瓶入りシロップのフタが「王冠」で封されているんですよ。

 「ん……? 王冠でフタ? これ一度開栓しちゃったら、その後、どうするの?」と疑問に……。(後に私の勘違いだと分かるのですが)
 王冠のフタを被せ直すだけでは、振ったときに中身がこぼれてしまいます。これは開栓後の使い勝手のことが考えられていないのでは……と思い、製造元に意見をメールしてみました。


 「味は本当に美味しかったのに、瓶のフタが王冠では栓をし直すことが出来ないのですが……」という内容です。


 (ちなみに、味は本当に美味しかったです。アップルの甘味が口の中に広がり、ジンジャーのカーッと来るけど刺激的過ぎないという程良い辛みが喉にきて、今までで飲んだジンジャーシロップ系の飲料の中でも抜群の美味しさでした)



 翌日、担当者の方からすぐにメールの返信がありました。


 回答によると、どうやら私が最初に剥がしたフィルムの内側(蓋の付近)に、「プラスチック製の蓋」が同封されていたようなのです。開栓後はこれでフタをし直して下さいとのこと。私はこのフタの存在に全く気づかず、フィルムごと捨ててしまっていたのでした。(実際ゴミ箱を確認したら、確かにプラスチックのフタが出てきました)


 「貴重なご意見、ありがとうございました。心よりお詫び申し上げます」


 ……で、普通なら話が終わるところ、今回の話は終わりではありませんでした。


 メールによると、貴重なご意見を頂いたのでお詫びの品を送りますのとのこと。
 今回の件は、商品の欠陥というより私が気づかなかっただけの話なので、「お詫びの文言」で対応終了でもいい話なのにちょっと悪い気もしましたが、せっかくなのでありがたく受け取ることに。


 ところで、このような「お詫びの品」を送ることは対応としては素晴らしいですが企業の戦略としては無いことではありません。ファンを増やすとか、重大なクレームに発展することを避けるとか、そういう意味で「お詫びの品」を必要コストとして見込んでいる企業は普通にあると思います。
 しかし、この会社「まごころ農場」さんは更にもう一段階、違ったのです。


 「フタの王冠の素材の変更は(殺菌の製造工程の理由で)今すぐには対応出来ませんが、プラスチック製のフタが同封されていることは、裏ラベルに注意書きをするべきでした」とのこと。
 そして、実際にお詫びとして送られてきたジンジャーシロップのラベルには、確かに注意書きの記載が修正されていたのです。


 『◇開栓後はキャップシールの中の蓋をお使いください』


 たった2行ではありますが、確かに私が最初に買った製品には無かった注意書きが増えていました。これは非常に素晴らしい対応ですね。


 普通、ユーザーからの苦情や意見に対して「お詫びの言葉」を送ることはどの企業でも出来ます。(出来ない企業もありますが)  さらに「お詫びの品」を送ることも、やろうと思えばマニュアル的に対応が出来ると思います。
 しかし、この「まごころ農場」さんは、お詫びをするだけでなく、実際の商品の注意書きに改善策を施して、ラベルの注意書きを修正した上で、「これで如何でしょうか?」と送ってきてくれたのです。これには本当に感動しました。


 よく「お客様からの意見は大事だ」とか「クレームは宝」だとか、そういう言い方を聞きますが、実際、このように改善が行える企業は少ないと思います。(皆さんの会社で、こういう行動がすぐ取れますか?) もちろん、企業規模にもよると思いますが、こんなにスピーディで気持ちの良い対応をして貰えることはなかなか無いですよね。


 せっかくこのような素晴らしい対応をして頂いたので、勝手に宣伝しちゃいます。本当にこの「アップルジンジャーシロップ」、味が素晴らしかったんですよ。ジンジャー好きな私ですが、甘味と辛みのバランスが良く、ジンジャーシロップ製品の中では抜群に美味しかったです。


「まごころ農場」さんの「アップルジンジャーシロップ」
http://magokoro-tomato.com/?p=907


 送料かかっちゃいますが、このジンジャーシロップ、何かの機会に贈り物としてもちょうど良いお値段のような気もします。


 ついでに紹介しておきますと、お詫びの品として届いたのはこれだけではなく、赤、オレンジ、黄色、緑、紫、といったカラフルなミニトマトが詰め合わせになった「彩りトマト」まで頂いちゃいました。(季節によって出荷可能な商品が異なるようです)

「彩りトマト」
http://magokoro-tomato.com/?page_id=113


 何もここまで丁寧にお礼を頂かなくても……と思いましたが、ありがたく頂きました。美味しかったですし何よりこのカラフルさが素敵です。


 最後は(勝手に)宣伝のコーナーになってしまいましたが、素晴らしい対応に感動したお話でした。