石巻を訪れて。

1ヶ月遅れの日記になってしまいました。
年内のうちに書いておきたかったので、年の瀬ですが。


2012年11月に、フィギュアスケートの大会を観に仙台まで行ってきたのですが、そのついでに旅行3日目には、石巻市の田代島(猫島)を観光してきました。

今回もちょっとシリアスな話になります。



震災から1年半以上が経過して、現地はどうなっているのだろう。
そういう不安を持ちながらの旅でした。

先日の日記でも触れましたが、宮城県の海沿いを走るJR仙石線はまだ復旧していません。運休区間代行バスが出ているとのことで、少しでも実態を見るために移動はバスを選択しました。



石巻まで距離があるのと、フェリーの時間の制限があるので朝の6時頃には仙台を出立。

代行バスの乗り換え駅である松島海岸辺りは、被害があったかどうかは今となっては分からなかったのですが、そこからのバス移動中には、かなり悲惨な状況が残されていました。1年半以上の期間が経っているのにも関わらず…、です。



ところどころに見える傾いた電柱、ひしゃげたガードレール。川沿いの土手にある根っこから倒れた倒木。

中でも一番心に堪えたのが、1階の窓が抜けたまま放置された民家でした。

その辺りは被害が大きかった地域なのでしょう。1階部分の窓やドアがすべて抜けてガランドウになったまま放置された家。窓という窓がすべてベニヤ板で塞がれたまま放置されている家。
そんな中、リフォームなのか新築なのか、建設工事中らしい家もちらほらあったりはしましたが。

石巻の港周辺にも壊れたままの家などもありましたし、田代島(猫島)に渡った後も、津波の傷痕がいくつもありました。やっぱり実際に目にすると結構ショックでしたね。



2011年3月、ニュース画面の向こうの出来事には勿論心は痛みはしましたが、やっぱりどこかフィクションのような気持ちが拭えないままいたのも事実です。実際、関東に居れば、一年も経つ頃には平穏な生活が戻っていて、ニュースでも現地がどうなっているかなどは報じられなくなっていましたし。

でも、現地の人達は今でもそういう環境で生活をしているのだな、と…。
きちんとそういう現状を見ることができたというだけでも、旅行して良かったかもしれません。



とはいいつつ、旅行自体はしっかり楽しみましたよ。田代島の猫達は本当に可愛かったですし、小さな島ですがのんびりしていてまるでゲームの舞台みたいでしたし、お土産も普段よりもいっぱい買い込んでみたり、仙台と石巻で美味しいご飯を色々と食べて来たりしました。



つい先日また大きな地震があってやっぱり安心は出来ないと思いましたし、それに関東もいつまで他人事で居られるか分かりません。多分、私が生きている限り、一度は大災害に遭遇するか、そうでなくともずっと心配しながら生きていくかのどちらかなのでしょう。
それを心配し過ぎて気に病む必要はないにしても、平穏な日常を過ごせることに感謝しながらも、心の隅には危機感を持っておかないといけないのかもしれません。



そういえば避難用バッグに用意していた水も賞味期限過ぎていた気がするので、改めて避難用品も見なおさないと。何かあったときに自分の身は守れるようにしておきたいですね。