全日本フィギュアスケート選手権 自己流採点の結果
先日のブログ記事(http://d.hatena.ne.jp/Sinon/20131224)で、自己流でGOE採点(および回転不足判別)を試みてみたのでその答え合わせ結果。*1
GOE正答率
- 女子ショート10人
- 男子フリー9人
- 女子フリー10人
の全172ジャンプに対して、自己流でGOEを付けた結果です。
何を正答とするかは難しいですが、
ジャッジ平均とGOE誤差が1未満 | 79.7% |
同じGOEを付けたジャッジが居る | 86.0% |
という結果になりました。8割方正解というところでしょうか。
1エレメンツ辺りのGOE誤差平均値は0.56。まあまあ優秀な結果だと思いたいです。
ジャンプの加点/減点は指針があるので、ジャッジ素人でも大まかな評価は出来るということでしょうか。回転不足やエッジエラーの判断を間違えたジャンプでは、GOE採点も大きく離れる場合が目立ちました。
私が主にプラス要素として注目していたのは下記の項目。
- 飛距離と高さがある。
- 着氷後に滑りが止まらずにスーッと流れる。
- 連続ジャンプの2つ目以降に幅と高さがある。
- イーグルやステップ/ターンなどからの難しい踏み切り。
- 着氷後にそのままターンを入れている。
良いジャンプがどういうものなのかが分かってくると、「今のはいいジャンプだった!」「今のはちょっとイマイチ」のように観戦が楽しめると思います。転倒したか・していないかだけよりも一歩深くフィギュアスケートを楽しむことが出来るのは結構楽しいですよ。
回転不足正答率
今回、全172ジャンプ中の21ジャンプが回転不足と判定され、その内15ジャンプを正解しました。
それとは別に5つのジャンプを回転不足と誤認していたので、実質「15 / 26 = 57.7%」くらいの正答率でしょうか。
転倒や両足着氷など元々非クリーンだったジャンプや、3連続ジャンプの後半部分など重要度が低い箇所での誤答が多かったので、それを差し引いて、主要なジャンプの判定だけで計算した場合は8割くらいは当てていると主張したいところです。
通常スピードの映像ではさすがに全ては見極められないものの、スロー再生をしてみて「ああ回転足りていないな」と思ったジャンプは殆どジャッジに回転不足を取られていました。通常スピードでも「あっ、なんかグリ降りしたかも」と思ったジャンプは、スローでみるとハッキリ足りていないことが多いです。
これも素人が完璧に見分けるというのは難しいですが、回転不足が分かってくると、逆に回転不足をせずにビタっと止まるジャンプの美しさというのが分かってくるようになります。
浅田真央のスピンがレベル1
余談ですが、浅田真央選手のフリーのFCCoSp(フライング足換えコンビネーションスピン)はシット姿勢が甘くてこれはレベル1になるんじゃないかと思っていたのですが、案の定でした。
足換えコンビネーションスピン(スピン中にキャメル/シット/アプライトの複数の基本姿勢を取るスピン)では、両足通してこの3姿勢が全て含まれていないと、他でどんなに難しいことをしていても最大でレベル1しか貰えません。
シット姿勢はお尻の高さが膝よりも低くなっていないとシットと認められないのですが、それが確かに甘かったですね。
ここできちんと指摘を受けたので、当然ソチまでには完璧に修正してくることでしょう。
*1:GOE=Grade of Execution:技の出来栄え。-3〜+3の7段階で評価する